2:惰性を避ける

苦の因子を避けることで不幸を遠ざける第2の思考は「惰性を避ける」こと。

ここで言う惰性というのは、行動的なものというよりも思考的なものを指す。
具体的には、どのような状態かというと、思考の放棄である。

これは常識だからと思って、深堀りすることを止めていることはないだろうか?
あるいは、「こんなことは考えなくてもわかるような当たり前だから」と思って、とくに深く考えずに「それが正しいことなのだ」と反射的に思い込んでいることはないだろうか?

意外と、このような思考の惰性を行っている人というのは、珍しくないのではないかと思う。

これをすることで、無知を深めることに繋がるし、また、状況に即した判断ができないことも起こりうる。さらには、誤った判断をしていたとしても、それを訂正する機会を失うことになってしまう。

その結果、錯覚を錯覚のまま放置することになるため、いつまでも課題を終えることができないとか、あるいは、苦の課題として抱え込みかねない思考や行動を繰り返すことにも繋がってしまうという、落とし穴に迷い込んでしまいかねない。

だからこそ、これは習慣だからとか、○○が言っていたから・常識だからとかいう理由で無条件に受け入れるのではなく、一度はじっくりと自分自身で考えて、果たしてそれは本当に自分のためになるか? 苦の因子の要因にならないか? を考えたほうが良いというわけだ。

因子が減るとどうなる?

このような負の因子が減るとどうなるかというと、以下のような体験が現れやすくなる。

  1. 速やかに課題を終わらせることが可能になる
  2. 騙されにくくなる
  3. 自分の芯を持つことができるようになる
  4. 自身が本当に求めるものを理解しやすくなる

因子が増すとどうなる?

このような負の因子が増してしまうと、どんな影響を受けやすくなるかというと、以下のような体験をしやすくなる。

  1. 体験からの学びを得られなくなる
  2. 課題がいつまでも終わらず、ループに入り込みやすい
  3. 誤りを訂正することが困難になる