自己の本質

"私"とは何か?

私とは何かというと、自分のことを自分であると認識している自己意識ただそれだけである。

それ以外の、思考・感情・価値観といった内面的なものも、実は外側にある世界と同じ、自己にとっては、ただ観測している対象だ。

つまり、外側にあると感じられる他者・物質・現象も、内側にあると感じられる思考・感情・価値観も、自己にとっては等しく認識して感受している対象であって、実際には自分ではない。

自己とは、それらを観測して体験している自己意識それだけである。


"魂"とは何か?

魂の正体は何かというと、自己意識のことである。
でも正確には、自己意識それ自体よりももう少し定義の範囲を広げて、自己意識が抱えている情報も含まれたものが魂にあたるものだと思う。

自己意識は、自己を“私”という個なのだと認識したときから、宇宙意識から切り離されて、宇宙意識との一体感を失ってしまった、ひとかけらの意識のことだ。

そのため、本質的には宇宙意識そのものなのだが、「自己は自己という個があるわけではなく、世界そのもので宇宙意識それ自体だ」という感覚を喪失しているため、基本的には、制限された個という枠組みの意識しか認識できていない状態になっている。

そのような個という錯覚を抱えた宇宙意識のひとかけら

それは生まれたと認識する(今生)よりもはるか昔から在り、幾度も体験を繰り返すことで、すでにたくさんの情報――魂の記憶を抱えている。

この、魂の記憶込みの自己意識が、魂とされるものだと私は思う。

魂の記憶とは?

魂の記憶とは、主観世界との関わりを通じて得た数多の情報のことだ。

これら莫大な情報を、魂というのは抱えている。

詳しくは、運命がある理由にて解説する。

⏪前のページ:世界の本質 次のページ:他者の本質