苦の因子を避けることで不幸を遠ざける第3の思考は「物欲を避ける」こと。
この世の中というのは物欲を刺激する情報にあふれている。 企業は自社の商品を売ろうとして、CMを打ったり、インフルエンサーを用いたりすることで、本当なら必要がないものを、あたかも必要であるかのように演出する。
でも、実際には、そういった多くのものというのは、本来なら不要なものたちだ。 この不要なものたちを求めることで、私たちというのは企業の利益のために、わざわざ苦しみを背負い込む構図が世の中には、すでにできてしまっている。
それによって、得る苦しみというのは何か?
それは不足による苦しみだ。
本当なら必要ないもののために、満たされない感情を抱えなければならないことになる。 さらには、その本来必要ではないはずの商品を作るためには様々な資源が使われている。
また、この、不要なものを過剰に求めるという思考というのは、これまで言及してきた苦の因子に繋がる思考と同様に、芋づる式に他の様々な苦の因子を生み出す行動に繋がる。
この、不要なものに対する過剰な物欲というのは、どのような苦の因子に繋がるか?
それは、持つものになった際の、持たざるものに対する優越感。 持たざるものである時に感じるかもしれない、持つものに対する妬みや敵意。
あるいはもっと直接的に、他者から奪ったり盗もうと考える人もいるかもしれない。
このように、自身が感じる不足感や不幸感以外にも、過剰な物欲というのは、他者との関わりで苦の因子へ繋がる要素が存在しているのだ。
まず、それが自身にとって本当に必要かどうか? を考える必要がある。 これは、苦の因子を避ける思考2である「思考の惰性を避ける」にも通じることかもしれない。
しかし現代社会ならではの問題が存在している。 それは、多くの企業や利益者が、自身の商品を買うように促すために物欲をあおり、必要性を演出することである。
本来なら、このような情報からは極力、距離を置くことが理想的だ。 でも、そうはいかない世の中だと思うので、せめて意識していくしかない。
このような負の因子が減るとどうなるかというと、以下のような体験が現れやすくなる。
このような負の因子が増してしまうと、どんな影響を受けやすくなるかというと、以下のような体験をしやすくなる。